ゲームの話です ペルソナ4

 大手ニュースサイトで紹介されて話題になってる様だし、良い機会なので僕も普段思っていることをブツブツ垂れ流そうと思う。
 何のことかというと、下のリンク。
 Gamasutraというサイトの、ペルソナ4に関する英文記事です。


 http://www.gamasutra.com/php-bin/news_index.php?story=22015


 実に文化的である。
 海外のゲームサイトやゲーム雑誌はこの様な文化的な記事や、ファンの間での議論が当たり前のものとして行われている。
 日本人には『ガイジンは単純なゲームが好きだからゲームに対する考え方も単純だ』等と考えている人が本当に居たりして閉口するのだが、こういうものの考え方は実は欧米の方が遥かに進んでいる。
 この場合、作品を単純な捉らえ方でしか楽んでいないのは圧倒的に日本人の方だ。


 例えば日本のネットでペルソナ4に関するサイトを検索してみるといい。
 ヒットする多くは攻略サイトであったり、作中に登場する少女達のイラストを掲載しているサイトが殆どだ。
 確かにそういうサイトを巡るのは楽しくて、ついつい時間を忘れさせる。
 しかし、せっかく大人・子供を問わず楽しめる良質なエンターテインメントが存在するのに、受け手が動物的な消費ばかりに偏ってしまうのは残念なことである。*1


 『抑圧された自身を受け入れる』という作品テーマにおいて、シャドウ完二の発した心の叫びと、彼が受け入れたシャドウは主要人物達の中でもとりわけ重たい物だった筈である。
 しかし、日本のファンの間で巽完二の様なキャラクターはせいぜい笑いのネタ程度にしか語られない。
 個人的には、それらに強い不快感を感じることも多い。
 国産ゲームに優れた作品性を持った作品は多いのに、その作品性に注意が払われることは少ないのは、重ね重ね残念なことである。
 だが僕は何も、ユーザーにだけ問題があるとは思っている訳ではない。


 日本のマスコミは『国産ゲームが海外で高く評価されている』等と報道することが多々ある。
 だが残念なことに国産ゲームの『どの部分』が海外で評価されたり、好まれたりしているかが客観的に報道されることは無い。
 一面的過ぎる報道が受け手の目を覆ってしまうという点において、マスコミにも責任の一端はあると僕は思う。
 近年、漫画・アニメに対する評価が近年に見直されているのは周知のとおりで、それらの作品性については『漫画夜話』等の番組で論じられ、しばしば『ユリイカ』の様な文芸誌でも取り上げられる程になった。

 ゲームにも同じような場が必要だと思うが、本来はゲーム雑誌がそうあるべきなのだ。
 広告と攻略記事に満ち溢れたゲーム雑誌自体が、ゲームを『子供の遊び』に留め続けるのに一役買ってしまっていると思う。


 んじゃ、文句ばっか並べて立てて結局どうせいっちゅうねん!
 という問題になるのだが、これは難しい。
 僕には個人に留まる範囲内でゲームを遊ぶしかできないし。
 何かを改革しようという気も無いし、やろうと思っても多分無理。
 ただ個人がゲームを楽しむのにおいて、『好きなゲームをより楽しく』遊べるor解釈できるよう楽しめば良いのではないかとしか言えない。
 ブログはそれらを発信するメディアとして向いている気がするのだが、どうだろうか。
 はてなのブログでも、面白いレビューを書いているブロガーをよく見かける。
 関連キーワードやリンクで辿ってゆけるので、興味を持った作品について他の人がどう思っているのか調べるのに便利だ。
 賛同できる意見やそうでないものもあるが、僕はできるだけコメントを残すことにしている。
 コメントを貰えば嬉しいものだし、そこで面白い会話が生まれることもある。
 私的な試みとしては、そういうコミュニケーションの中で好きな作品により接近できればいいな、と思っている。

 最後になったが、不満ばかり並べ立てて不快になったなら申し訳ない。
 不快に感じた方には、ここに謝っておきます。グチグチ言ってごめんね。

*1:誤解されると悪いので書いておくが、僕は自サイトで好きな作品のファンアートを掲載している人が悪いとはちっとも思わない。むしろ凄いことだと思う。彼等の行為は『自分の好きな作品をより楽しむ』とうい点で、ただ受動的に楽しむ範囲を超えている。